ディフェンダーのフロントステアリング系とサスペンション系.。
ピンクのラジアスアームとオレンジのパナールロッドはサスペンション系。コイルスプリングとショックアブソーバは割愛。
サスペンション系にはスタビライザー(アンチロールバー)もあるが、REEの車輌には非装着。
その他は緑、青、黄色、水色のパーツはステアリング系。
今回交換するのは、緑のクロスロッドエンドのボールジョイント部分。
一般的にはタイロッドエンドと呼ばれているか。WorkshopManual ではドラッグリンクと呼ばれている。
この手のパーツは様々な呼ばれ方をするが、この記事ではParts Catalogue に「 Cross Rod ・TieBar」と表記されているのでクロスロッドと呼ぶ。
ちなみに、オレンジ色のパナールロッド(panhard rod)もラテラルロッドと呼ばれることがある。
つづり的にはそう読めるのでパナードロッドと言う人もいるが、正確にはパナールロッド(人名)。
クロスロッドのエンドブーツに亀裂
このままでは次の車検は間違いなく不適合を食らう。
ボールジョイントの部分に損傷などなければ、グリス打ち替えとブーツ交換でもよいが
今回は敢えてボールジョイントごとの交換とすることにした。品番はRTC5869。
この手のボールジョイントは右ねじ左ねじがあるので注意。
右ハンドルのクロスロッドエンドジョイントは右ねじ(通常のネジといっしょ)。
今回はジャッキスタンドを掛けているが、掛けなくとも作業的にはできないことはない。
ジャッキを降ろしジャッキスタンドのみになったら
車輌をゆすってみて確実に支えられているか安全を確認してから作業開始。
ステアリングプロテクションバーを外した方が確実に作業はし易いが
お決まりの固着で1本どうしてもボルトが回らず断念。
残念だけど作業自体は問題なく行えるので我慢。
ボールジョイントのナットを回す時、ステアリングが自由に動かないように
左いっぱいに切った状態でステアリングロックをしておく。左いっぱいが作業しやすい。
ネジ部へ到達するようにラスペネをガッツリ吹いてしばし待つ。
コッターピンを抜いてキャッスルナット(王冠ナット)を外す。
このキャッスルナットのサイズは19mm。ボールジョイントを再利用するなら
通常はナットを半掛けした状態でタイロッドエンドプーラーを掛けるが
(しなくてもほぼ大丈夫だが)今回再利用しないので、ナットは外した状態で。
ちなみにキャッスルナットの場合逆さまにして半掛けしておくとよい。
よくプーラーに紐を掛けてどこかにぶら下がる様にするが
作業の高さも低いし面倒なので紐は掛けない。
ロッドクランプを緩める。工具サイズは7/16inch。
REEの車輌はインチサイズ1/4UNFが使用されていた。
緩んだらクランプをずらして、このまま回せるならそこで交換。
再利用しないならこの様にレンチをかけテコを使ってもよい。
右ねじなので普通のネジと同じ反時計で緩む。写真はドロップアーム
から外して作業しているが面倒でもこの方が作業しやすいし安全。
大抵は簡単には回らないのでその場合打撃攻撃するしかない。
黄色の矢印部分を数回叩くと、エンド部分が手でも簡単に回転せる様になる。
新しいボールジョイントを取り付け、ネジ部分の中心が元あった位置に来るように調節する。
外す前にポイントを決め測って置く、長さを測る、ネジ山の数を数えて置く、などやり方は様々だが、REEはサビ部分を参考に並べて合わせた。
ロッドクランプボルト1/4UNFの締め付けトルクは14Nm。
ドロップアーム側、エンド側もキャッスルナットの締付けトルクは40Nm。
この記事をアップした後に探し当てました。
クロスロッドやトラックロッドのボールジョイントブーツは
日本国産でジャストフィットのものを手軽に入手出来ます。
大野ゴム工業 「DC-2123」
amazon、楽天、Yahooショッピング、モノタロウなどから入手可能。
車検直前にブーツ破れが発覚しても直ぐに対応できます。
現在REEのクロスロッドのボールジョイントブーツはこれを使用してます。
留め金具やスプリングバンド等は付属されていないので
REEは0.9mmのステンレスワイヤーをクルクルっとして使ってます。
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