このサイトは主に ランドローバー・ディフェンダー110(2005年Td5)のメインテナンスや改良などの情報サイトです

silver line
マニュアルトランスミッション・ギアボックス
オイル交換 

  

  

silver line

 下廻りのフルード交換をかなり怠っている。
ブレーキのメンテナスを怠っていた反省から、この際下廻りのフルードも全部交換することにした。

silver line
マニュアルトランスミッションギアボックス(R380) フルード 交換
MTギアボックス
 

 LANDROVER社 推薦フルードは「Texaco MTF94」
今回使用するのは、「HONDA ULTRA MTF-Ⅲ」
MTF94の互換品が、「HONDA MTF-Ⅱ」 2018年5月現在は「MTF-Ⅲ」
ⅡとⅢの違いを HONDAに問い合わせしてみた。
「低温時のシフトフィーリングが向上している」との回答。
・粘度 HONDAに問い合わせたが「公表している数値がない」との回答。
様々な海外も含めたネット記事からMTF94と同等であるMTF-Ⅱは
SAE 75W-80(ギアオイル規格)、API GL-4 と予想される。
トランスミッションボックスの容量は2.38リットル

 
MTF-Ⅲ

 REEの車輌には無いが、車輌によってはアンダーカバーを外す必要がある。
トランスミッションボックスの前進方向右側にフィラーとドレンがある。
ドレンの多くはプラグではなくボルトにシーリングワッシャーが備わっているが  
REEの車輌はドレンもフィラーも両方ともプラグ式になっていた。
プラグ式の場合、ドレンもフィラーも使用工具は トルクスのT55(右写真)
 ボルト式の場合、使用工具は32mmのレンチ。フツーは持ってない。
32mmのソケットだとフロントのプロペラシャフトに干渉するかもしれないので
ご自身の車輌でクリアランスを測り選択。メガネレンチの方がよいかもしれない。
ボルト式の場合シーリングワッシャーを交換する。品番は FTC4112

トルクス T55
トルクス T55

ドレンプラグ
 

 先ずはフィラープラグを外すのが鉄則。
ドレンからオイルを排出した後に万が一 フィラープラグが外れなかったら。。という悲劇を招かないため。
 廃油受けを下に置いてドレンプラグを外すのだが、結構な勢いで排出される。
フルードがマーライオンみたいに排出され廃油受けから外れて大慌て。
廃油受けは真下じゃなく、廃油が弧を描くことをイメージして少しずらして置いた方がよい。
寝転がっての作業なので、即対応できずに床はフルードまみれ。しかもオイル臭キツイ(泣)
← ドレンプラグにはマグネットが付いており、この通り鉄粉がコンモリと。アナ雪を思い出すのは私だけ? 
ドレンもフィラーもパーツクリーナーで鉄粉を取り去り、スレッド部分はワイヤーブラシでシュッシュと。

シール
 

 ボルト式の場合はシーリングワッシャーと共に留めるが、プラグ式だとこれがない。
WorkshopManual には、「スレッド部分にロックタイト290を塗布」 とある。
290は中強度のネジロック剤。空気から遮断されると硬化が始まり優れた気密性を示す。         
290でも良いが、オススメは水道管などに使用するPTFE(フッ素樹脂)シールテープ。
PTFE(フッ素樹脂)シールテープは耐溶剤性で、耐熱温度は250~260度。

PTX56750
 

 今回はPTFEシールテープの代替えになる、PERMATEX社の耐熱スレッドシーラント PTX56750を使用。
スレッド部に塗布することにより、即シール性で約4時間後には完全にシールされ緩み止めになり一石二鳥。
部類としては、シール剤というより、中強度のネジロック剤になる。耐熱温度は204度。
アメリカのメカニックたちに人気があるそうだ。
発売元は スナップオンツール。

サクションガン
 

 ドレンプラグ(ドレンボルト+シーリングワッシャー)を装着する。締め付けトルクは50Nm
フルードの注入には左の様なサクションガンを使用した。 ジャッキで持ち上げていない場合
縦型のオイルポンプは使用しにくいだろうと、こちらをチョイス。
フィラー孔からフルードが溢れ出たら注入終了。
フィラープラグを装着する。締め付けトルクは30Nm。フィラー孔周囲を清掃する。
プラグ式は、プラグがテーパー状になっており、ネジ穴を押し広げ締まっていく構造のため
締めれば締めるほど、どんどん締まっていき最悪ボックス筐体を破損する。
締め過ぎは禁物! 締め付けトルクは重要。