このサイトは主に ランドローバー・ディフェンダー110(2005年Td5)のメインテナンスや改良などの情報サイトです

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オイル交換
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 この記事は2005年式のTd5ディフェンダーで行ったものです。同じディフェンダーでも、年式や形式、同じ年式でも微妙に仕様が違ったり
使用している部品番号が違ったり、新しい部品番号に変わっていたりしますのでご注意ください。

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オイルの粘度

 その昔、四駆がブームの時には迷ってしまうほどディーゼルエンジン専用オイルの種類があったものだが、
今やディーゼル専用は片隅に追いやられて数少ない種類からチョイスせざるを得なくなった。Workshop Manualのテクニカルデータでエンジンオイルは
「ACEA A1 、B1 、および気候条件に適合する粘度に準拠している5W/30 、5W/40 、5W/50」 と指定されている。
冷間側が5Wで探すとCF-4など高グレードのオイルは殆ど無い。某ショップでのオイル交換時はWAKO10W-40を使用していた。
REEの住む関東近辺なら低温側はこの10Wという粘度で全く問題は無いとは思うが、REEの住む地域は冬場マイナス10度くらいになることもある。
 最寄りのLRJに使用オイルを問い合わせたところ
「純正指定のカストロール社のオイルを使用しています。グレードはSL、A1/B1の規格、粘土が5W-30 を使用しています。 」
との回答。 ディーゼル車のグレード回答がSL規格?との疑問は置いといて、取り敢えずLRJではマニュアル通り5Wを守っている様。


 人と同じが嫌いなREEは何か他によいオイルはないかと低粘度オイルを調べてみた。
選んだのは、アメリカ LSC(LubricatingSpecialtiesCompany)のPOLOと言うブランドのオイル
「POLO SYN-PRO1000 API=CI-4/SL グローバルDHD-1 ACEA=E2/B3/A3-96 SAE粘度= 5W-50 化学合成油」ディーゼル・ガソリン兼用
 CI-4と言うAPI規格は2002年に制定された規格で、CF-4、CG-4、CH-4から各種改善が施され
特にEGR装着車に対応した最新規格(2007年1月現在)である。
ただしCI-4という規格は一部市場で不具合があったとの記事もあり、CI-4+という規格の開発要請中(2007.1現在)との事。
まぁ、一部市場ってことで、問題ないだろうという、楽観主義でいきます。

 2023年現在、POLO SYN-PRO1000 の 5W-50 は絶版。新たに SYNMAX 5W-50 というオイルが新設されたが
こちらはガソリンエンジン専用となる。POLO SYN-PRO1000 の 5W-50 はもう国内どこの店にも在庫はなくなった。
とても残念だが、今は SYN-PRO1000 EURO-SPORT 5W-40 を使用している。

polooil

↑クリックPOLO

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オイル抜き作業(下抜き)

 ディフェンダーは地面とのクリアランスが広いのでジャッキアップしなくてもオイル交換が出来る。
クリーパーで潜り込むと下回りのフレームが殆ど鼻先ギリギリだけど車輌下全域で動き回れる。


   

 冬場は特にオイルを抜け易くするため
事前にエンジンをかけオイルを暖めておく。
(と習っている)
夏場はオイルを暖めておくのは
省いても大丈夫。
写真は車両前から覗いた図。
オイルドレンの位置はココ。

オイル交換

↓拡大図

オイル交換
   
オイル交換
オイル交換

 ドレンボルトは少し深まった所にあって、
ボルト頭が半分ほどしか出っ張っていない。
メガネレンチ使うとボルトをナメてしまいそう。
REEはソケットを使用した。
ソケットサイズは17mm
スピンナハンドルをグイッと
やってボルトが緩んだらあとは手で外す。
ボルト頭を押さえつつ
ネジ山から外れるトコまで緩めていく。
ボルトを外すまでオイルは垂れてこない。
ネジ山から外れたら一気に躊躇せず外す!
同時に熱いオイルが排出されるので注意!!

   
オイル交換

 今回こんな優れものを使ってみた。
ボルトを手で緩めて外すまでの行程で使用する。
ボルトを外すときにオイルが手にかからない。
ボルト頭径13mmから22mmまでのサイズがある。

オイル交換
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 上の便利グッズを使うと、
この様にドレンボルトを挟み込み
同時に輪っかの部分で
オイルがかかるのを防いでくれる。

オイル交換

 ドレンボルトはパーツクリーナーで
綺麗にしておきましょう。

    

 ドレンパッキンは
1回くらい再利用してもまぁよいのだけど
毎回新品に交換するのが基本ではある。
こちら純正のパッキン。品番 CDU 1001 L

オイル交換
     

 使用前使用後。一目瞭然。
使用後は見た目それほど痛んでない。

オイル交換

サイズは実測で
外径24.4mm、内径16.7mm、厚み2.2mm

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 オイルが抜けきったら、ドレン孔周辺をウエスで清掃してから新品ドレンパッキンと共にドレンボルトを装着する。
Workshop Manualの指定締め付けトルクは23Nm。意外に締め付けない。
ドレンボルト装着完了でドレン周辺にパーツクリーナーをたっぷりかけて、すぐウエスでふき取り清掃しておく。
後々オイル漏れなどを確認し易くするため。

オイル交換
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オイルフィルターを交換する場合はここでする。  交換の無い場合は次の項目へ
オイルフィルター交換はこちら→ オイルフィルター交換

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オイル交換

 Manualにあるオイルの指定量は7.2リッター
オイルフィルターを交換したら1リッター追加
これは目安の容量。
レベルゲージで確認しながら入れる。
オイルジョッキに小分けにして。。

 

   
オイル交換

 フィラーキャップを開け注ぎ込む。
写真はアコースティックカバーを外した状態だが
カバーを付けたままでOK。
ちなみに写真の黄色いつまみがレベルゲージ。


 

   
オイル交換

 約指定量入れたら、オイルキャップを閉め、
エンジンを一度かける。
1~2分後エンジンを止めて
5分ほど待ってから
レベルゲージで量を確かめる。
指定量7.2とかは目安。
これは入れすぎ。悪い例。

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廃油処理
オイル交換

 廃油処理は法令により義務づけられています。
ショップやGSに引き取って貰うのが一番だが、
我々ユーザーにとって便利なのがこの廃油パック。
自治体によって回収不可の所もあるので
調べておいた方がよい。

   
オイル交換

 7.2リッター~8.2リッターの
廃油になるので4.5リッター1個じゃ足りない。
2個に分けて処理する。
吸い取りが悪い場合は下の方から処理材を
ほっくり返すとよい。

   
オイル交換

 実は今回走行3000kmにも
満たないでのオイル交換。
2300kmくらいですでにこんなに真っ黒。
ディフェンダーオーナーのサイトで
「意外に汚れていない」
との記事を目にするが何か変か?

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上記はTd5の例。300Tdi等ではドレンの位置が異なる。最後に必ずオイル漏れが無いか確認。
これでオイル交換作業は終了。
もう15年程このオイルのみを使用しているがとても快調です。